NBAの組織の仕組み:コミッショナーの役割から経営や部門など、収益配分等についてコートの裏側を紹介!

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組織の仕組みについて

NBAの組織構造は、他の多くのプロスポーツリーグと同様に、フランチャイズシステムに基づいています。このシステムでは、各チーム(フランチャイズ)は独立しており、それぞれがリーグと契約を結んで参加しています。

NBA全体の運営と管理は、一番偉いコミッショナーと呼ばれる人物が担当します。コミッショナーは、フランチャイズオーナー(各チームのオーナー)から選出され、リーグ全体の方向性を決定し、新たな規則を制定し、問題を解決する役割を果たします。

NBAの組織構造(一部抜粋)

参考までに主要な部門を紹介します。

  1. 経営陣(Front Office): これには一般マネージャー(GM)が含まれ、チームの全体的な運営を監督します。契約交渉、トレードの管理、ドラフトピックの選択、プレーヤーの獲得やリリースといった主要な人事決定が含まれます。
  2. スカウティング部門: これは新しいタレントを見つける役割を果たします。大学の選手や国際的な選手、他のプロリーグの選手を評価し、その情報を経営陣に提供します。
  3. コーチングスタッフ部門: ヘッドコーチとアシスタントコーチが含まれ、プレーヤーのトレーニングと試合の戦略を担当します。
  4. 選手開発部門: 若い選手たちがプロのレベルに適応するのを助け、彼らのスキルを向上させる役割を果たします。
  5. 強化・リハビリテーション部門: これにはアスレティックトレーナー(選手の健康管理やケガを予防する人)とフィジカルセラピスト(医学的な知識を持って施術する人)が含まれ、選手の体調管理と負傷からの回復を支援します。
  6. 運営スタッフ部門: これはチームの日々の運営を担当し、スケジュールの管理、旅行の手配、装備の準備などを含みます。
  7. マーケティングとPR部門: チームのブランドイメージを構築し、試合のチケット販売、スポンサーシップの取得、ファンとのつながりを得る活動などを担当します。
  8. 財務部門: チームの予算を管理し、給与の支払い、運営費の監視などを行います。

詳しい組織図に関しては下記のサイトに図が載っています。

組織図 NBA – The Official Board

NBA選手会

さらに、NBAの組織構造の重要な一部として、選手の利益を代表する選手組合、正式にはNBAプレイヤーズ・アソシエーション(NBPA)が存在します。NBAの選手たちが労働条件、給与、契約などについて交渉するためのプラットフォームとして機能しています。

日本でいう所の「日本プロ野球選手会」と役割は似てるかもしれません。

NBPAの主な役割と活動は以下の通りです。

  1. 契約交渉: NBPAは、選手の代表としてNBAとの集団労働協約(Collective Bargaining Agreement, CBA)交渉を行います。CBAは選手の賃金、契約期間、自由契約選手との交渉期間、労働条件など、選手とリーグ間のあらゆる側面を規定しています。
  2. 選手の権利の保護: NBPAは、選手の権利が尊重され、適切に扱われることを保証します。これには、選手の健康と安全、公平な処遇、プライバシーの保護などが含まれます。
  3. 教育と支援: NBPAは、選手が自身のキャリアを最大限に活用できるように、教育プログラムや支援サービスを提供します。これには、財務管理、キャリア後の生活準備、メンタルヘルスの支援などが含まれます。
  4. 選手の代表: NBPAは、選手の代表として、リーグやメディア、一般公衆との間でのコミュニケーションを担当します。これには、選手の意見や懸念をリーグに伝える役割も含まれます。

NBPAは、選手たちが自分たちのキャリアを通じて適切な報酬と待遇を受けられるように、また、自分たちの権利が尊重されるようにするための重要な組織です。

NBAの収益割合について

NBAの全体的な収益構造の中で、各収益源が占める割合は時期や契約状況により変わります。正確な数字ではありませんが、大まかな割合は以下の通りです。

  1. 放送権料:これはNBAの最も大きな収益源の一つで、全体の収益のうち40-50%程度を占めると言われています。これには、国内外のテレビネットワークやストリーミングサービスからの収益が含まれます。
  2. ゲームの入場料:各試合のチケット売上は重要な収益源で、全体の20-30%程度を占めると推定されます。
  3. スポンサーシップとパートナーシップ:スポンサーシップとパートナーシップの収益は、全体の収益の10-20%程度を占めると見られています。ジャージのスポンサーロゴ、スタジアムの命名権、公式製品など。
  4. 商品売上:公式商品(ジャージ、帽子、Tシャツなど)の販売から得られる収益は全体の収益の5-10%程度と推定されます。

これら収益の5割はレベニューシェアリング(Revenue Sharing)というシステムで管理され、全てのチームで共有(分配)することになっています。

レベニューシェアリング(Revenue Sharing)とは?

直訳すると「収益の共有」を意味します。NBAにおけるレベニューシェアリングとは、リーグ全体の収益の一部(50%)を全てのチームで共有する制度のことを指します。

各チームが得た収益(試合のチケット収入やグッズ販売など)の一部が共有されます。それぞれのチームが得た収入(50%)の一部を貯め、その貯金されたお金を全30チームで分配します。
残りの50%は物販やチケット代で収益を得たチームが保持します。

小さなチームの方が多く収益が分配される

再分配される金額は全てのチームが均等に受け取るわけではありません。
小さな都市のチームや、あまりお金を稼げていないチームはより多くのお金が分配されます。
つまり、大きな都市のチームやたくさんのお金を稼いでいるチームが、小さな都市のチームやあまりお金を稼げていないチームを助ける形になります。

再分配の具体的なルールは、コレクティブ・バーゲイニング・アグリーメント(CBA)に基づいて決定されます。(英語で記載されてます)

これにより、財政的に苦しいチームでも一定の収入を得て経営を続けられるようになり、リーグ全体のバランスと競争力が保たれます。レベニューシェアリングは、全てのチームが同等の競争力を維持し、ファンが全ての試合を楽しむことができる環境を作り出すための仕組みなのです。

NBAのチケット価格を座席別に紹介(価格変動制)

あくまで目安として、一般的なNBAの試合チケットの価格を以下に示します。ただし、これらの価格は、チーム、試合の重要性、席の場所、市場状況により大きく変動します。現在の正確な価格については、公式ウェブサイトや販売代理店をご確認ください。

席のタイプ平均的な価格範囲(USD)平均的な価格範囲(JPY)
上段席(アッパーレベル)$30 – $100約4200円 – 1.4万円
下段席(ロウワーレベル)$50 – $300約7000円 – 4.2万円
コートサイド席数百ドル – 数千ドル数万円 – 数十万円
プレーオフ・決勝の試合数百ドル – 千ドル以上数万円 – 十万円以上

これらは目安の価格であり、具体的な価格はチームや席の位置、試合の重要性により異なります。また、チケット代理店やリセールマーケットでは、これらの価格よりも高くなる場合があります。

NBAは慈善事業にも貢献!

NBAは多くの慈善事業に積極的に関わっており、様々な方法で社会に貢献しています。以下にいくつかの例を挙げます。

  1. NBA Caresケアーズ:これはNBAが設立した公式の団体です。支援が必要であるにもかかわらず、支援が不足している人たちに対して情報・支援を届ける団体です。これまでに、NBA Caresは数百の学校や青少年センターを建設し、数百万ドルを寄付しています。他にも、ボランティア活動、スポーツ施設の設立、健康推進活動、これらほとんどが無償で行われ社会的に貢献しています。
  2. NBA Foundationファウンデイション:この財団は2020年に設立され、経済的な機会の創出と人種・社会的公正の推進を目指しています。NBAはこの財団に対して次の10年間で3億ドルを投じることを約束しています。特に黒人コミュニティの若者たちが直面している経済的な課題に対処し、彼らが学歴を持ち、良い仕事を得る機会を増やすことです。
  3. プレイヤー個人による慈善活動:多くのNBAプレイヤーも自身の財団を設立し、または他の慈善団体と連携して、教育、健康、公正などの問題に取り組んでいます。以下に一部の活動をまとめました。
選手名財団名 / 活動名主な活動内容
レブロン・ジェームズレブロン・ジェームズ・ファミリー財団故郷のアクロン市の子供たちに教育の機会を提供。公立学校「I PROMISE School」を開校。
ステフィン・カリーイート・ラーン・プレイ財団オークランドの子供たちに食事、教育、スポーツの機会を提供。
ディロン・ブルックスブルックスブラザーズファウンデーション故郷ミシサガ市の子供たちへの教育プログラムとスポーツの機会提供。
クリス・ポールCP3財団教育、スポーツ、健康とウェルネスの機会を増やすことを目指している。
ドウェイン・ウェイドドウェイン・ウェイド・ファミリー財団若者の健康と教育を促進し、社会的なスキルを育む。
デリック・ローズローズ・スカラーシッププログラム2018年学費に困っている学生に奨学金(100万ドル)を提供する。
具体的な寄付額は公開されてません。

これらはNBAが直接または間接的に関わる慈善活動の一部であり、全体像を表すものではありません。プロスポーツ団体として、NBAは地域社会への投資と社会的影響を重視しています。

 

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