NBAを初めて観た人の中には「今のトラベリングじゃね?」と疑問に思う方も多いでしょう。私もそのうちの一人でした。
というのも、比較的最近になってからトラベリングに関するルールを変更されたという経緯があるのです。
2018年頃に日本ではトラベリングに関するルールが変更され、ゼロステップという考え方が適用されました。 ゼロステップとは「ボールをキャッチした時に付いている足を0歩目として数える」というものです。空中でキャッチしてから足を付けたらそれが1歩目になります。
つまり2018年より前に日本でバスケをプレーしていた人は、このトラベリングの概念の捉え方が違ってきているわけですね。
そこで今回は、NBAとFIBA(日本)のトラベリングの違いについて解説します。
1. ギャザーステップ(ゼロステップ)の適用
NBAの場合
NBAでは長らく暗黙の了解として扱われてきたこのゼロステップですが、2019年に正式にギャザーステップ(ゼロステップ)はOKと発表されました。(なぜか日本より後)
このルールのおかげで、NBAではステップバックやユーロステップという技が効果的に使われています。
FIBA(日本)の場合
FIBAでも2018年のルール改正によりゼロステップが導入されました。そのため、現在はNBAと似たルールになっています。しかし、審判の判断やプレースタイルの違いから、NBAほど自由には適用されていないのが実情です。NBAではエンタメ性を重視してますが、日本ではルールブックを重視しがちです。
なので高校の部活やクラブチームの試合でも、NBAと同じステップをしたらトラベリングを吹かれた!なんてことはよくあります。
しかし日本でも、年々ゼロステップが浸透してきてる気がします。
2. ステップバックやユーロステップの厳格さ
NBAの場合
NBAでは、ゼロステップを活かした技
- ジェームズ・ハーデンの「ステップバック3ポイント」
- ルカ・ドンチッチの「ユーロステップ」
などが有名ですが、これらのプレーはルールの範囲内で許可されています。ギャザーステップを活用することで、よりダイナミックな動きが可能になっています。
FIBA(日本)では使用に注意が必要
FIBAでも同様の動きは可能ですが、
- ステップ数のカウントが厳しい
- NBAほど自由な解釈がされにくい
NBAプレイヤーと全く同じ動きをしてもトラベリングを取られることがあります。
審判によってトラベリングを吹かれる可能性があるので、一度トラベリングを取られたらゼロステップの使用を控えるのがベストです。
まとめ
NBAのルールは選手の自由なプレーを促進するため、トラベリングの基準がやや緩めです。一方、FIBA(日本)ではルール改正によってNBAに近づいてきたものの、依然として厳格な基準が適用される傾向があります。
NBAの試合を見慣れていると、日本の試合では「今のがトラベリングなの!?」と感じることもあるでしょう。この違いを知っておくと、バスケの観戦がより面白くなるかもしれません!
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